シューターのブログ

タバコそりゃなくなんねえわ

 

昨日は広島市議会議員の豊島岩白氏のご講演を聞きに行きました。豊島さんは「広島市をアジアのジュネーブにする」というビジョンを掲げられ、日々ご活躍されておられる方です。豊島さんのお話を聞こうと思ったきっかけは数日前にMICE戦略の記事を見て豊島さんに興味を持っており、その矢先に偶然、豊島さんのご講演があるから是非来て勉強をしないかというありがたいお誘いの言葉があり、昨日会場に足を運びました。とはいうものの、開始時間が朝6時!!5時起きで5時半過ぎに家を出てチャリを漕ぐというハードな1日のスタートとなりました。

 

外貨獲得は広島が生き残るための道だ!

MICE戦略が広島市に必要ではないかということを豊島さんは広島市の現状から導き出し、ご講演でご説明されていました。とはいえ、まずはMICEとはないかという事を描いてみます。直入にMICEとは(Meeting, Incentive, Convention, Exhibition)の頭文字をとった造語で、研修や報奨、国際会議、国際見本市などを指します。そして、MICE戦略はこれらを増やそうという戦略です。ではなぜ、広島で開催するMICEを増やす必要性があるのか。それは少子高齢化個人消費を紐解いてくとその理由がわかると豊島さんは説明されていました。

 

税収の減少

豊島さんのご講演ではまず、日本人一人当たりがどれくらい個人消費をしているかという事からお話しされていました。人が生まれてから死ぬまでの年平均個人消費額は121万円であり、人一人がなくなると、年121万円の個人消費がなくなるということを言っていました。(その計算に関して僕は正直無理があるなと思いましたが、わかりやすく説明するためにおっしゃっていたのかなとも思います。)で、僕が調べたところ、広島市の人口は今後25年ほどで10万人減るという予測がありました。年121万円の考えに基づくと、25年後には広島市住民の個人消費が1210億円なくなります。ということは必然的に莫大な税収の減少が生じます。その一方で公共サービスの維持費は変わらないか、下水管や水道管、橋の建て替え時期の到来により費用が増えてしまいます。このままでは広島市が衰退してしまうということを豊島さんは講演参加者に訴えかけました。

 

国連事務局がアジアにない...

広島に国連事務局を誘致してMICEを増やそうというのが豊島さんの掲げる目標です。国連事務局は今、ニューヨーク国連本部・ジュネーブ事務局・ウィーン事務局・ナイロビ事務局の4箇所が主です。つまり世界人口の6割を占めるアジアに国連事務局がないというわけです。そこで、平和都市広島に国連事務局を誘致し、MICEを増やそうというわけです。さらに副産物として、広島に国連事務局を置くと、広島に攻撃することイコール世界を敵に回すことだから、ミサイルは広島に飛んでこないとおっしゃっていました(笑)。ちなみに人口約120万人の広島の今の国際会議件数は70台後半なのですが、国連事務局のあるジュネーブは人口18万人にも関わらず国際会議件数は大小合わせて5000件ほどあるそうです。そして、国際会議に参加される方が会議が行われる場所で消費する平均額は10万円ほどでそうです。広島に来る観光客の広島での平均消費額が1万8000円、広島に出張でくるサラリーマンの広島での平均消費額が3万8000円であるので、国際会議の誘致が経済に大きな影響を与えることは明らかであり、これは少子高齢化による個人消費の減少に対応する術となり得ます。

 

政治が身近に感じられた

講演会ではMICE戦略の他にも、アストラムラインの話、市長と市議会議員の違い、衆議院参議院の役割、草津港の再開発など、様々なことを話してくださいました。そして、とても身近に政治を感じることが出来ました。そしてそういった話の中で僕が印象に残ったのはタバコ税が広島市の予算に80億円ほど入っているという話でした。広島市のホームページで正確な数字を調べてみると、平成30年度には確かに市タバコ税が歳入として74億円ほど入っていました。74億円という数字はなかなか僕自身想像がつかなかったので、僕の通っている広島市立大学の1年間の予算を調べてみると54億円ほどでした。(広島市立大学はそのうち1億円ほど市からお金を受け取っているそうです。)つまり、広島市に入るタバコ税で一つの大学の運営ができるというくらい、タバコの経済効果は大きいというわけです。これは皮肉にも、タバコはなくなんないなと思いました。この講演では政治が身近に感じられるとともに、お金の流れを見ていくとお金には情報が付随しており、社会のことを色々と知れるということを学びました。昨日の講演をきっかけに政治の勉強も始めようと思います。

 

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