シューターのブログ

ドラッカー

 

 つい先日、一昔前に流行ったもしドラともしイノを読みました。ある経営者の方から「ドラッカーについての本は読んで勉強をしておいた方がいいよ」というお言葉を頂いていたので、ドラッカーにとっかかりやすそうな『もしドラ』から読んでみました。

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もしドラ(表紙)

もしドラ

まずはじめに『もしドラ』の正式名称から確認しておくと、”もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら”です。内容は題名の通りで、高校野球部の女子マネージャーがドラッカーの経営書『マネジメント』を読み、ドラッカーの教えを元に野球部を甲子園に連れていくという小説です。この本のいいところは、小説にしていることにより、ドラッカーの言っていることを具体的なところに落とし込んでいるという点です。僕はドラッカーの『マネジメント』をまだ読んでいないのでなんとも言えませんが、おそらくこの小説はドラッカーの言っていることがとても理解しやすくなっていると思います。

 

マネジメントとは

もしドラ』を読んで一番印象に残ったことは、「マネジメント」とは何かということです。この本を読んだ目的は、よくわかっていないマネジメントを理解するためなので、当たり前と言えば当たり前なのですが(笑)! そしてマネジメントとはなんなのか? その答えを知る前に知っておくべきことがあります。それは、「組織」とは何か?ということです。直入に「組織」とは、人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和するためにあります。とすれば、マネジメントとは「組織」をそういう状態に持っていくためにあります。つまり、「人の強みを発揮させることである」と本に書いてありました。そして、「人の強みを生産的なものに結びつけること」でもあるそうです。

 

マネジメントと教育って逆じゃん?!

先ほども書いたように、「マネジメント」は人の強みに注目しますが、「教育」についてふと考えてみると、「教育」は人の弱みに注目するなと思いました(特に日本の教育は!)。一つ例に挙げると、センター試験(2020年度からの大学入学共通テストも同様)。センター試験は先生や生徒自身が生徒の弱みに注目するように仕向けています。例えば、ある生徒が数学が得意かつ好きで、あまり努力しなくてもセンター9割程度が取れるとします。そして、数学が大好きがゆえにもっと勉強したいと生徒が思っているとします。しかし、旧帝大などのいわゆる学歴の高い大学に行こうとすれば必然的に5教科7科目、まんべんなく高得点を獲得しなければならず、数学の勉強に時間を割き、数学で飛び抜けた人材になろうとしても、苦手な英語や社会に勉強時間を当てなければならないし、先生もバランスよく勉強しなさいと指導します(バランスよく勉強することに確かに意味はると思いますし、それを強く主張する先生も多くいるのは承知してますが、僕はそれでもバランスよく勉強は時代遅れだと思っています。ちょっと脱線しました。笑)。 他にも、学校そもそもが、生徒を集団行動させ、集団行動から外れた生徒を注意しますよね。(”相対的に”時間にルーズだとか、うるさいだとか、態度が悪いだとか)これ自体も「教育」が弱みに注目していることの証拠です。(まあ、ここに関してはいい面・悪い面あると思いますが、苦笑)

結局言いたいことは、「マネジメント」と「教育」が逆である。つまり、学校での組織と、社会での組織は違うんだということです。社会に出て行く前段階にある教育機関が社会と逆のことをやっているのは少し不思議です。

 

専門家にはマネージャーが必要!

もう一つ『もしドラ』を読んでいて印象に残ったのは専門家についての記述です。専門家については専門用語を使いがちであり、コミュニケーションに問題があると書いてありました。専門家の知識は価値ある情報であるのですが、彼らのアウトプットが周りの人のインプットにならないと意味がない。つまり、専門家の言っていることを周りの人に理解してもらって初めて意味が生まれるというわけです。だから、専門家が言っていることを周りの人にわかる人に伝えるような役割の人として、マネージャーが必要です。

 

やっぱ池上彰さんすごい!

マネージャー的な役割を果たしているのは誰だと考えたときに僕の頭に1番に思い浮かんだのは池上彰さんです(池上彰さんはマネージャーではないのですが笑)。池上彰さんはわかりにくいニュースをわかりやすく解説している。つまり、専門家が言っていることや難しい複雑なことを多くの一般の人にわかりやすく、理解できるように解説している。そういう意味でとてもマネージャー的役割を社会で果たしていると思います。そして、僕がなるべき姿は池上彰さんのように、自身の言っていることを周りの人にわかりやすく伝えられるようになるのとともに、専門家と一般の人と間に立って、翻訳できるようになることだと思っています。この能力は僕自身が会社をやっていく上でとても重要だと思っています。さらに、会社だけでなく日常生活でも大きな力を発揮すると思っています。知識は人に伝わって初めて意味があるということを心に留めておきたいです。

 

もしドラ』の勧め

最後にこの本ぜひ読んでみてということだけ書いておきます(笑)。この本は意外と短なことで知っていると知らないでは大きな違いを産むような大切なことが書いてあり、経営者になりたい人が読むのはもちろん、一般の人が読むべき本だと思っています。そもそも『「組織」とは?「専門家」とは?』といった普段使う用語に関しての本質がこの本を読むとわかります。だから、ぜひ一読してみてください。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます