シューターのブログ

実務的なところから簿記を見つめる

 

最近巷で話題になっている本『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 会計編』(第二弾)という本を読んでいます。この本は、『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門』(第一弾)という本の会計バージョンであり、必要な会計知識や貸借対照表BS)、損益計算書PL)の見方、現代の会計がカバーしきれていないところ等が説明されています。第一弾の方は読んではいなく、第二弾の方を読んでいるのですが、この第二弾、簿記3級を勉強するときと一緒に読むととても面白いなと感じました。

 

会社の価値

会社の価値を測る指標として一つに時価総額があります。時価総額とは、株価×発行済株式です。これが会社の価値になります。しかし、これはあくまで上場企業の話であり、上場していない企業の価値は図ることが不可能です。そこで、上場していない企業の価値を図る指標が書かれていました。その指標の一つは、「純資産+営業利益3年から5年分」というものです。(なぜ、この式になるかという説明はだいぶ煩わしいので省きます)僕が面白いなと思ったのは、人の都合によって(もっというと、経営者の意思決定や銀行目線により)会社の価値の基準が決まっているということです。当たり前ではあるけれど、価値基準とは人の都合によってできているものもあるんだといことを思い出すきっかけになりました。

 

粉飾決算はどこで行うか ~簿記3級って思った以上にすごい~

『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 会計編』はあくまで会社を買うことを目的に書かれているので、会社を買う際の注意点というのが書かれています。そして、会社を買う際に注意すべきことの一つとして、粉飾決算に気をつけることがあります。この粉飾というのは、BSを見るだけで怪しいかどうかを見分けることができます。BSは借方(左側)が資産、貸方(右側)が資本と負債で構成されており、資産が資本と負債で対応しています。そして、粉飾は資産を増やすか、負債を減らすかのパターンが主なんですが、特に資産を増やすというのが簡単かつバレにくいため多いです。(負債項目がいじりにくいという理由もある)さらに、資産項目の中でも売掛金や在庫の水増しが多いそうです。で、結局僕が何を言いたいかというと、貸借対照表BS)ってすごいってことです。簿記3級(商業高校の生徒が大体取得する)に相当する会計の知識があれば、ある程度会社の良し悪しが見分けられるということです。もちろん会計がカバーしていなくて、現地調査が必要な部分もありますが、商業高校で学べる知識がこんなにも使えるというのは驚きです。簿記3級の知識があるとないでは見える景色が違うなと実感しました。

 

資金繰りを考える ~BSってやっぱすごい~

ここからは僕の自己満足の領域で書くのですが、BSを見るだけで資金繰りがいいかどうかも見ることができます。キャッシュが途絶えてしまったら、いくら儲かっていても会社というのは倒産してしまいます。BSにはさっきも書いたように、資産・負債・資本が書かれていて、資産・負債は上から現金化しやすい順に記載されています。ということは、資産の場合、上に記載されている現金や普通預金が多ければ多いほど、資金繰りが良くなり、負債の場合、上に記載されている項目が多ければ多いほど、資金繰りが悪くなります。つまりBSから会社の状態をかなり見ることができます。そして、BSは簿記3級で学ぶことができます。だからこそ、簿記3級の知識があるとないでは大きく違います。個人的には簿記を勉強することで少し日常が楽しくなりました。暇つぶしにでもやってみてください(笑)

 

最後まで読んでいただきありがとうございます