シューターのブログ

試験落ちた...

 

一つ、ショックなことがありました。それは酷暑が幾分か和らいできた夕暮れ時のことです。「ちゅんちゅん」と陽気に小躍りしていました。そう、一匹のスズメがセミを食べていました。

「そんなに大胆だったんですね...」

唖然して立ち尽くしてしまいました。いやー、よりによってセミなんて食べなくていいじゃん。なんでそんなことするかね(笑)。僕の頭の中では、スズメは可愛く、穀物を突っついてる存在なのに。だってもっとあるじゃん、精米所の前を陣取ってお米のおこぼれを狙うとか、いっそのこと直接田んぼを襲撃するとかさ(まだ稲に実はついてないか)。

でもこういう景色が目に入るのって、僕には珍しいなと思います。なぜ、目にこんな一場面が入るかって、試験に落ちてナーバスだからです。

 

いちおう弁明

その試験とは、プログラミングを一ヶ月で叩き込んでもらい、ザッカーバーグフェイスブックを開発する前のレベルまで一気に持って行こうというコンセプトの選抜試験の一工程、第一段階です。試験は全部で4段階あって、その第一段階で落ちました。試験は恵比寿で行われ、ビールが苦いだけに、思い出も苦いものとなってしまいました。内容は、プログラミングチックな日本語を使った問題や、SPI、潜在能力テストなど。事前に試験内容の予告はなく、参加者一同、ぶっつけで臨んだようです。初めてやったSPIや潜在能力テストは結構面白かったです。ただ、それをやりにわざわざ東京に出たのかよ。無理くり、今の自分にはとっても有意義だったと言い聞かせてます。(学んだことは次回のブログに回すことにします。)

 

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はい、恵比寿

翻って神谷美恵子

なんだかんだで、試験に落ちるとショックです。「別に人生に大ダメージってわけじゃないし」なんて言い訳してみたり、「試験落ちた、日本〇ね!」といってみたり、自分でも情けないです(笑)。気にしないようにしてもムシャクシャするので、ガラッと視点を変えてみます。改っていうと、この恵比寿話は、自分のスキルアップのために起こした行動の話でした。だが、ここからは、試験に落ちた言い訳、腹癒せの如く、スキルアップどうこう以前の話をしていきます。

広島に帰ってきてから一冊の本を読んでいます。その本は神谷美恵子の『生きがいについて』という本です。神谷美恵子とは、光田健輔を発端とする、ハンセン病患者の強制隔離政策に基づいてできた、岡山県瀬戸内市の島にある長島愛生園で精神科医として叩いていた方です。ついこの間、ハンセン病どうこうで、裁判の判決が出ていましたよね。ハンセン病患者に対しての国等の対応は国も謝罪をしましたし、よくないとは思いますが、一概に全てが悪だとも言えなく、この話はちょっと横に置いておきます。この神谷美恵子は、ハンセン病療養所:長島愛生園で、ハンセン病を宣告され、生きがいを失った人たち、失いかけた人たちを観察してきました。そして彼女の著者:『生きがいについて』で興味深いことが書いてありました。

 

全か無かの法則 

高校で生物選択をした人は聞き覚えがあるかもしれません。全か無かの法則(悉無律とも言います)、ある一定の値(閾値)以上の刺激が加わると筋肉が反応するが、閾値以上の刺激が加われば加わるほど、反応が大きくなるというわけではありません、反応刺激が大きくなったからといって大きくはなりませんという法則です。高校生物の神経の説明のところで出てきました。この全か無かの法則を用いて、「生きがい」が、『生きがいについて』の中で紐解かれていました。

例えば、自分の生きる意味とは、「仕事をするためのみにあるのだ!」「幸せな家族を築き上げることのみにあるのだ!」と言い切ってしまうとすごく苦しいですよ、ということです。いろんなことをちょいちょいやった方が幸せではあるかもしれないということです。ここで全か無かの法則を当てはめてください。

つまり、仕事をいくらやったとしても、いくら幸せな家族を築き上げようと努力しても、全か無かの法則に基づくと、幸せを感じる大きさ(反応の大きさ)は限られている訳です。

仕事で感じらるハッピー量は10ハッピーまで。家族で感じられるハッピー量は10ハッピーまでという風に。このように一つのことのために生きていると辛いのです。逆にいうと、いろんなことをやると幸せ。言い換えると、多趣味だとハッピーだと言えます。

仕事一筋だけだと感じらる幸せは10ハッピーだけど、例えば多趣味の場合、仕事で10ハッピー、家族で10ハッピー、趣味の料理で10ハッピー、友達と遊んで10ハッピー、ユーチューブを見て10ハッピーというようにたくさん幸せを感じられる訳です。

 

立志

全か無かの法則を踏まえると、一つのことに卓越することと幸せを感じることは必ずしも両立し得ないということがわかります。だから、有名人で尊敬の眼差しを浴びている人が急に自殺をしたりすることがよくあるのかもしれません。まあ、ともあれ、本を一冊読んでグラグラと価値観が揺らぐ僕はまだまだ、志を立てることができていないと感じます。何を大切にして生きていくのか、何にどの程度力を入れる生き方をするのか、どれほどバランスを取るのかとらないのか、探していきたいと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます