シューターのブログ

意外と知らなかった自国のこと

 

 随分ブログの更新をサボっておりましたが、久しぶりにつらつらと書こうという気になりました。最近は一日中大学の課題に追われていることが多い毎日なのですが、結構充実感あって良しです。

 

 大学関係で最近は、紛争や安全保障について調べ物をしています。その一つに、沖縄の基地問題を調べる機会がありました。

 数年前に一時期調べている時期があったのですが、時間を空けて勉強し直すとまた違ったものが見えてきました。数年前は日本にある基地や弾薬庫がどこにあるかや、なぜ日本国内の特定の場所に存在するのかを地政学的視点で見ようと勉強した覚えがあります。

 最近調べているのは、「日米地位協定」についてです。「日米地位協定」に関して面白いと思った本に、『日米地位協定』 山本章子著 があるので、感想を文字起こししておきます。 

 

密約

 「日米地位協定」という言葉は今までよく聞いたことはあったものの、その度に聞き流してきたワード。意外と知らないって方多いんじゃないでしょうか。例外なく僕もその一人です。「日米地位協定」とは、在日米軍の基地の使用についてや、米軍関係者の権利などについて規定されたものです。

 この「日米地位協定」は不平等ゆえに、度々改正が議論されてきました。しかし、この「日米地位協定」、不平等であるにも関わらず、これすら守れていないのが現実です。なぜ、守られていないのでしょうか。それは端的にいうと、「密約」があったからです。

 

法ってなんぞや?

 その密約とは、日米地位協定の「合意議事録」です。非公表で結ばれたもので、日米地位協定の文言をどう解釈するかということが、取りまとめられています。日米地位協定の文言通りに、在日米軍基地が運用されているわけではなく、「合意議事録」に書かれた解釈に基づいて運用されているというのが事実だそうです。その内容のひどさについては、興味があれば本を読むなり、ウェブにあがっている資料を見てもらったらなと思います。

 それはともかく、法でルールが定められても、そのルールを破れるように他のルールを作ってしまうというのが、さも当たり前になされています。

 そんなのありかよ!

 法ってなんだろう。と、ただただ思いました。

 自分が今まででほとんど勉強してこなかった法。基本的な法律の考え方を勉強しなければなと思います。

 

派閥をつくらない

 日米地位協定や日米安全保障について読んでる中で気になったことに、派閥争いがあります。日本側だと、外務省と防衛庁(現防衛省)が、アメリカだと、国務省国防省が主導権を奪い合っていることが多かったです。そしてこの主導権争いが、判断ミスに直結していることが結構見られました。

 会社だけでなく、国政でも同じことが起きており、組織を運営するときは「派閥をつくらない」ように仕組むことが重要なんだと思いました。

 人が集まっていると、どこも同じようなことが起こるんですね...

 

f:id:orangesing:20211003232159j:plain

 

交渉

 また、本を読んでいて勉強になったことに、交渉についてが挙げられます。全く本の趣旨とは外れているのですが、政治の交渉について結構細かに書かれていて、「交渉ってこういうもんなのかな」と思う節がありました。アメリカが結構めちゃくちゃなこと言っていても、交渉としては成立する。相手の状況を見極めて、タイミングを見極められるかで日本側の運命が変わる。

 一般の人が見えない部分をどこまで見ることができるか、そしてタイミングを逃さないか。交渉ってなんか、疲れるな〜と思いつつも、面白いなとも思います。

これは勉強しなければ。

そして政治って大変。

 

沖縄の基地問題は、いろんな事情が関わっていて、本当に難しい問題だなぁと思います。ただ、日米地位協定の合意議事録は、『日米地位協定』の山本章子さんがいうように、撤廃すべきであり、一番現実性かつ効果のあることかなと思います。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます